na2kox's diary

熱しやすく冷めやすい人間の生産性のないくだらない日々を綴る備忘録です。

ジャベールとは。


あきもせずレミゼ。というかジャベール。
硝子の心を持ち正義だけを信じて生きてきたけどヘタレ(オチはいらない)というか。

なにげなくレミゼ初日の自分感想を読んでいたら、素敵ランキング1位、ジャベール(鈴木氏)とかいてあり最高によかったと絶賛していた。やはり・・・自分先取り感。
もろストライクの人物像ではあるのですが、もともと(言い回しが古いですね)


ジャベールという人物を考えれば考える程、あの自殺のシーンがひたすら切ない。
ちょっと珍しく語ってみますよ、最近叫んでるだけで頭弱そうなので。
とかいいつつも、ジャベールがどんなに可愛いかを検証する記事もかきたくて仕方ない。
ひとりよがり。

なんといいますか、ほんのちょこっと土方さんと被るんですよね。
新選組、近藤さんを盛り立てる為に鬼となって、ひたすら修羅の道を進む。
ジャベールも警察という組織の中で正義=法が全てで、それが正しい道だと信じて疑ってなかったわけですよ。
バルジャンを闇に落としてやるというような標的という位置よりも、悪事をしたものに対して法で裁く事は当然の事であって、それこそバルジャンが言ったように職務に忠実に生きてきただけだった気がするのです。
ストーカー気味の彼ですがね。他に仕事がないのかといつも不安になりますがね。

バルジャンのような人間がもっと前から側にいたなら、ジャベールも違う道を歩んでいたのかな、と思える。
簡単に言えば融通が利かない、というか。それをする事を知らなかった、といいますか。
そこが彼のいい所でもあって、難しい所ですね。

バリケードでバルジャンに「何が望みだ」とジャベールが言うじゃないですか。
そこでバルジャンは「君の職務だろ、恨みなどないぞ」と返す。このシーンひたすら切なくなるんですよね。
ここでジャベールは、心が乱れてしまうわけですよね。きっと。
法こそ神の教えだと生きてきた人間に、もうひとつ別の道が出来てしまったかのような、どうしたらいいのかわからない状態。
今までの自分の生きてきた道、絶対だと信じてきた道。それがもう1本平行してあったという事を知ってしまった。
法だけが全てじゃない、と誰でも頭の片隅にある事がジャベールには当たり前のようになかった訳で。それをバルジャンと出会って、気付かされてしまったんですよね、初めて。

しかも、最後の最後でバルジャンを見逃してしまう。
今までの自分にとっての正義を裏切る事になるとわかっていても、捕まえられなかった。
法を裏切った自分、捕まえられなかった自分と、今までの絶対だと信じてきた自分と、全ての事が苦しかったんでしょうね。
人にも厳しいですが自分自身にも厳しいジャベールですからして、捕まえられなかった自分を当然ながら受け入れる事も出来ず、絶対だった正義も崩れて、死を選ぶしかなかった。

だからこそあの自殺の場面で、笑った鈴木ジャベールに鳥肌が立ったわけですよ。
精神錯乱の発作で自殺と言われていたジャベールらしいですから、もうどうしようもない状態といいますか、心が乱れて、これほんと狂気の演技ですよね。
他の方もやっていたかもしれないんですが、鈴木ジャベのあの笑いしか覚えてない。

あ〜誰かチビジャベールとハンカチ落としで遊んでいたりしたら変わってたな!
鬼ごっこでもいいけど。かくれんぼだと探して貰えないで泣いちゃうからだめね!

ジャベールは悲しくて苦しいよね。だけど天然おバカな所が可愛いから困るよね。

ところで。
一度しか見れてないんですが、この場面。
一幕ラストの摘み取れ学生〜の時に、跪く所あるじゃないですか。右胸に手を置いて祈る所。あの時にですね、鈴木ジャベはね、拳にキスをしたんですよ。うううつくしい。
な、なんでそんな事するのー!?いちいち困るからー!!悶え殺す気か!NO!
いつでもドジなおまわりのくせして!
他の方もやっていたのでしょうか・・・・・・。ジャベよ・・・。