na2kox's diary

熱しやすく冷めやすい人間の生産性のないくだらない日々を綴る備忘録です。

第13回「芹沢鴨、爆発!」

第13回「芹沢鴨、爆発!」を見直して、改めて面白い回だな〜!と唸った。
ひとつの回としてよく出来た素晴らしい回じゃないですか?

京都で本格的に始動する前に、新選組の基本的な隊士の位置だとか関係が上手く浮き彫りに前兆として出てる。この回好きだなぁ。まぁ嫌いな回ないけどな。

途方にくれた近藤が仲間達に支えられて、宿割りを完成させる→しかしミスが出てしまう→そこで最後の最後に近藤がおさめる。
単なるスーパーヒーローではなくて、人間的な弱さも、ひたすらただただ真っ直ぐな強さを併せ持ったいい意味で泥臭い魅力的な近藤勇を一度で見る事ができる回。

ということで、ダラダラと感想を。この頃感想かいてなかったから丁度いいや。

土方さん山南さんの関係。
土方「その男斬ったら私に教えてください。
六番組がひとり減ったら七番組をひとり回しますので」
山南「わかりました」
土方「山南さんは北辰一刀流免許皆伝千葉先生から直々に教わった方だ。
この田舎侍は、腕の立つ田舎侍だ」
一触即発の場面を見ても、全く動じず平然と絶妙のタイミングで助け船を出す土方にはすかっとしますね。素性まできっちり調べ上げているのがまたいい。

ところでこの場面、私も総司と同じく終始ニヤニヤしていたと思われます。最高。
普段温和な人は怒ると怖いんですよ。だからA型は怖いんだって!怒るタイミングがよくわからないんだって!笑いながら怒るという器用な芸当をやってのけるんだって!
・・・と、山南さん勝手にA型にしましたがいかかですか。そうじゃないですか。
土方さんがぶっきらぼうな態度をとっている時の山南さんの笑んだ目が怖いよママ。

土方さんと山南さんは組めば最強。ただ意見の違いが多いから中々組めないし、間に近藤さんがいるから成り立つ二人組っていうのもわかる。
お互いの才能は認め合っていても、すれ違うんですよね。難しい。どちらも根は頑固そうだものね。山南さんも実の所、大人じゃないから土方さんを適当にあしらったりなだめたり持ち上げたりできないという。其処の所は近藤さんが上手い。至って無意識に。

芹沢鴨とは実は繊細で照れ屋な生き物なのです。
離れは鳥小屋でした。鴨たんを案内する前にみんな、まず離れをチェックしようか。
鴨はなんでこんなに子供なのか本気出して考えてみた。なんでこんなに拗ね男なのか本気出して考えてみた。
家庭環境?お父さんとお母さん仲悪いの?お友達がいなかった?というか何歳だよ!
俺はここで寝るとかめんどくせー!めんどくせーよコラァ!
自分が応対するならば「寝れるもんならどうぞ寝て下さい」と嬉々としてこっそり出て行ったら嫌味の一つでも言える様に見張っていたい(性格悪い)
「鴨には、鶏小屋がお似合いってことだろ」「うまいっ!」うん、苦しい。

芹沢鴨を表して「あの男は、見極めようとしているのです。浪士組の中で、誰が使えて誰が使えないのか......あれは、そういう男です」と粕谷さん。深い。
そして粕谷さんはだから大丈夫だと言っている。
ということは近藤さんには何かあると気づいている一人という訳ですよね。

多摩の二人から新選組の二人へ。
土方「俺は決めたんだ。アンタを京の都で男にするって。俺はあんたに賭けたんだ」
土方「それから人前で俺のことトシさんと呼ぶな」
近藤「いいじゃないか、仲間の前は...」
土方「使い分けができるほどアンタは器用じゃない」
近藤「・・・はい」

大河では土方さんが、引っ張っていく感じで先を先を行っていたので、近藤さんの意志の弱さみたいなものが見えてしまう感じはあった。土方の有能な部分を出せば出す程目立ってしまうというどうにもならない感覚が(精神的な面では、常に土方さんは近藤さんの背中を見て歩いていたと思いますが)
それも時が経つ毎に、香取君の決意もあってか、全く感じないようになり、近藤さんと共にとても大きく見えてリアルでした。

この場面では、はじめて土方さんの決意を近藤さんに告げて、多摩の二人から新選組へと歩いていく訳ですよね。少し寂しくもあり楽しみでもあり。
土方さんはこうやって自分から自分自身を追い詰めていくわけですが。
法度だって土方さん自身が一番がんじがらめに縛り付けられていたわけで。

ところで、このシーンの近藤さんの「はい」には笑えます。
言ってる先からかよ!っていう。まだまだ土方さんの苦難は続く。

落書きをかきたくてうずうずしている近藤さん。怒るんじゃないのかよ!
私はああいう時、みんなと一緒にかかないで後でこっそり書くタイプだな。←素直じゃない。そういえば土方さんも山南さんも実は書いてたんだよね・・・!泣ける・・・。
しかし聞いてないようでしっかり聞きつつ過去の経験も駆使した永倉さん、いいですね。どじょう食ってただけあります。

原田さんの扱いは人としてどうか。
土方「今の話聞いてたか」
原田「ちっとも!」
土方「(笑顔で頷く)」
オッケーなんだ!(笑)面白すぎてここ好きなシーン。
この後のサノスケの使い道についての土方の考察はそらー興味深いですが、ちっとも聞いてないにも関わらず、あんなに笑顔で頷かれてオッケー出されるのって人としてどうなんだろうかとゲラゲラ笑えます。

炎の中で無駄な我慢比べ大会。
男というのはきっとそういうもんだ。無駄な意地が必要だ。
ということで、炎の中での対峙シーンはとても好きなシーンのひとつ。

そして、頃合だというように土方の背後に静かに近づき「そろそろ水の準備を」を囁く新見なんて・・・もう最高じゃないですか。
芹沢の全てを熟知してるんですよ!この子は!
しかし、頭のいい新見さんはなぜに芹沢についていたんだろうか。何か弱みを握られている、嫌いなのに放っておけない憎いヤツ☆私は後者に一票。

そして、突っ込んで手伝う事は出来ないけれど、誰より先に「お疲れ様でした」とねぎらいの声をかける源さんがとてもあたたかい。この回試衛館メンバーの絆が感じられてうきうきします。楽しいな〜楽しいな〜。

さて。この一件で「近藤勇」の名が広まったわけですが。
きっとこれは正に「近藤勇に賭けたんだ」と土方さんが言った通り、最後の最後で近藤さんに任せたのは、きっと賭けたんでしょうね。
頭の中で勝算はあったでしょうが、「俺たちの頭は俺らが思ってる以上にたいしたお方かもしれねぇな...」の発言から察するに少々の不安はあったみたいですけど。
ここの土方の頭の回転も流石としか。大将の見せ場をきっちりと一番必要とする場面にもってくる。ほんとにプロデューサーですね。