na2kox's diary

熱しやすく冷めやすい人間の生産性のないくだらない日々を綴る備忘録です。

SHINSENGUMI

SHINSENGUMI (7/10 笹塚ファクトリー)
永山たかし 萩野 崇 青木映樹 村上耕平 肥田強志 民本しょうこ 齋藤ヤスカ 下出丞一 村田 充 中島大和 ほか

事前にながやんのブログやらVBゲネプロ画像を見たりして薄々感じてましたが、やっぱりそうきたかと。

役者さんは最善の演技をしていたと思うので、真っ向からないわーと否定するわけではないんですが、なぜ新選組を題材にしたのか謎に思うというか*1これなら幕末の時代のどこかに存在していたかもしれない浪士組の話として勝負した方が良かったんじゃないかと思ったのは私だけ?

私が新選組好きで多大な思い入れがあるってのも原因のひとつな気もするので、完全に別物のひとつのストーリーって割りきって見たらアリなのかな。そう考えれば面白い舞台でしたし。キャパの狭い劇場で殺陣も見られたし、笑いの要素も多少あったりとシリアスになりすぎず比率も丁度良く心地良く見れたし。

ただ新選組好きとしてちょっとモゾモゾすることがあったので吐き出しとこうかと。
史実全てありえない、間違ってるってわけじゃないのがまた曲者で。妙にここは史実どうり、ここは完全パラレル*2っていう感じなのでこう・・・胸がモゾモゾするというかこう。

序盤は芹沢鴨がまだ生存しているので新選組という名がつく前の時代。
局中法度もまだない頃なのでその後に比べれば甘さはありますけど、それにしても甘すぎる。特に特に私の大好きな土方さんのぬるさといったら。物語の序盤だけがその姿ってだけなら我慢できるっちゃできますけど終始ぬるい。放つ言葉は青臭くはあるものの正論ではあるんだけどそれは彼の役割じゃない。彼の武士への思いはそんなもんじゃないと私は思ってる。平隊士ならまだしも副長ポジションの人間がそんな甘ったれたこというのはなしでしょ。

「鬼になるしかなかった」っていう見せ方は多分間違っていはいないんだろうけど、個人的にこの流れだとすんなり響かないんだよな。
それは多分、この物語上での土方には近藤局長や新選組への愛情が全く感じられなかったから。
私が1番違和感をもったのがこの辺。この舞台「SHINSENGUMI」では龍馬への憎しみが土方を鬼にさせたという流れ。新選組への思い、近藤さんを男にする、武士への思い、そういったものは省かれてる。というよりも芹沢鴨暗殺までの土方の言動を見る限り「ない」といっても過言じゃない。

彼らの全てを知っているわけじゃないし、今まで見てきた新選組関連の作品資料が全て正しかったと絶対に言い切れるわけではないので、私の中の新選組像とは違和感があったって話ではあるものの、個人的にはオリジナルストーリーでも十分だったような気がする。
あの時代の武士たちが日本を良くしようと方向は違えど迷いながら奮闘しているさま、迷い、そんな部分は*3痛切に描かれていたからこそ勿体無いなぁと。


余談で。丁度私が見た回、重要なシーンで小道具(局中法度)を龍馬が忘れてしまって、その後の芝居がグダグダになるというなまものならではの場面に遭遇してしまいましたw結構なミスだとは思ったけど、カーテンコールでも終始いじられあやまってた龍馬がちょっとかわいそうになったww
ま、お客さんもリピーターが多いのか結構早めに勘付いて笑いが起きてしまったのも手伝ってかその後のシーンで他の役者さんも芝居にならずグダグダっぽくなってしまって、一概に悪いとは言えないけど*4まぁちょっとうーんと思ったかな。
そんな中で一切周りにつられることなく芝居を通した永やんはさすが、だったね。役になる、なりきるって意味での彼の気持ちの強さを常々痛感。

*1:知名度って言われたら元も子もないけどもw

*2:※土方と龍馬が兄弟だとか。しかもその設定が話の肝になってる

*3:ながやん演じる土方は特に

*4:いい雰囲気に繋がる時もあるしそこをどう乗り切るかが生舞台の醍醐味でもあるし