na2kox's diary

熱しやすく冷めやすい人間の生産性のないくだらない日々を綴る備忘録です。

人生のやり直しはそう簡単じゃない

リピート

リピート

こういったタイムスリップ的な時間軸を主とした小説って多々ありますが、これも「リプレイ」+「そして誰もいなくなった」を足した感じの小説。

とにかく前半〜中盤にかけて我慢して読まないと進まない。中盤以降からやっと物語が進み始めて急展開が続く。ラストが少々残念だけど、星で数えたら3つくらいでまぁまぁ楽しく読めました。

主人公が小心者のわりにはプライドが高く自我が強い感じで、全く好感が持てずラストまでいきました。というよりは、主要人物で天童以外に好感を持てる人物がいないという珍しさ。前半あれだけリピート前をひっぱったにも関わらず、主要人物の描写による感情移入が全く出来ない為、死んだところで、あー死んだんだ位にしか思えないのが勿体無い。名前を覚えるのに時間がかかった。

そもそも10ヶ月前に戻れるリピートの旅ってところが、どうなんだろう。10年前ならまだしも10ヶ月前って戻りたいか?あまりメリットない気もするな。胡散臭くてめんどくさいような。ただお金を儲ける位しか思いつかない。そこはもう個人的な部分を含むので何ともいえませんが。

とりあえずラストがページ数足りなかったんかと思える感じで終わった。天童の作戦が彼にしては穴がありすぎて残念。もっといいラストだったらもっと良かったんだけどなぁ。

ただ、人間の本質の闇の部分だったり、そうそううまくいかねぇよっていう教えだったりと、ダークな部分はとても興味深く読めた作品だったので、他の作品も読んでみたいなぁと思ってます。