na2kox's diary

熱しやすく冷めやすい人間の生産性のないくだらない日々を綴る備忘録です。

第8話「泥に咲いた花の夢」

今回かなり原作に近いストーリー展開でしたね。テンポアップ。
雪穂の怪我を亮司に殴らせるという展開にしたんですね。確かにそれ以外考えられないかもしれない。自分では無理だし。リスクはかなり伴うけどね。

「以前はどんなお仕事してしてたんですか?」「幽霊」
秋吉さん、若くて才能あってミステリアスな感じがたまりません。うちの会社もIT系っていったらIT系だが、こんな人あまりいない。若くて才能あってミステリアス=多分裏で秋葉オタクって人はたくさんいるが。ミステリアスはミステリアスでも方向性が違うという切なさね。

女子社員にちょっと憧れの目で見られちゃってる亮司が微笑ましかったね。
しかし実際、根が優しく頭もキレる亮司の事ですからこんな風に普通に働く事も出来たのにな、と思うと切なくもある。高宮の会社から盗んだプログラムの基盤があったとしてもそれ以降組んでいく事は亮司が熟知していなければ出来ないわけだし。

「もう、幽霊はやめて?」と雪穂に諭された亮司が、数年ぶりに太陽の下で秋吉と名を変えて普通の社会人として生活した今回。
雪穂から貰った世界は亮司には充分明るくて、亮司には充分すぎる程の幸せで。雪穂がこれ以上何を望むのかわからなくて、と雪穂に関しては常に気弱な亮司。
「金だけじゃない私も、少しはいるのよ」
離婚を焦る雪穂の気持ちも敏感に察せない亮ちゃん。鈍感です。
確かに好きでもない人間と暮らしていくなんて、無理です。2年も続けた雪穂がいくら「売春なんだから金貰わなきゃ意味ないの」と言ったって、よく辛抱した!感動した!と言いたい。それだけじゃなくて亮司の為ってのもちょっとはあったと思うけど(まだ根本から雪穂を信用できない自分←原作読んでる時もそうだった)

「東西電装からの企業調査?」「芝居ヘタですね」 
下手くそな尾行に気づいた亮司が、社長に問い質す場面。この「芝居ヘタですね」ってマジで言ってんのかと思ってちょっとぶるった。・・・。
そこから先は自分の絵は自分で描く方式で、雪穂の離婚成立と自分の尾行を撒く為に緻密に動いて高宮と雪穂の離婚、高宮とちずるに疑いの矛先を向けさせる事に成功。この辺が今回の1番の見せ場。しかし序盤に比べると随分と二人とも堂々と罪を犯すようになりましたな。おぞましい話やろ!

「やっぱり亮ともう一度太陽の下歩くんだよ」
「・・・そんな・・・夢みたいなこと・・・」
「・・・夢かな・・・?夢なのかな・・・?亮・・・」
普通に見てれば、雪穂と亮司の変わることのない思いに涙できると思うんだけど、どうもこういう風に雪穂は亮司に暗に削除しろと言ってる気がしてならないのよね。
「もう一度太陽の下歩くんだよ」という亮司が最も心揺さぶられる言葉に、「夢なのかな?」と笹垣の姿が見えなくなった現実を被せ、追い討ちにR&Y。
どう考えても亮司の性格考えたら、こう言ったらどう動くかはわかりきってるんだよな。
悪気のある計算というわけではないだろうけど、やっぱりいつもどうりの雪穂の尋常じゃない我侭っていう解釈でいいのかな?おぞましい話やろ!


いつまでも生きたいと思った。
いつ死んでも構わないと思った。
俺は幸せだった。

それでもこのナレーションで泣きそうになった。
もういいよこの二人は。一般人には理解できない所まで行っているから。
亮司の矛盾ともとれるこの心情は、的確に亮司のどうにもならない程の苦しさと喜びと切なさと幸せさを表していて泣けた。

エビとハゼ出てきましたね。
しかし今回笹垣の少々の足踏みが、ちょっと納得いかなかった。もし足踏みするなら、古賀が死んだ時点ですればいいのに。その時は怒り先行、時が経ってふと思いとどまるって感じだったのかね。
篠塚の「俺のためですよ」は、心底面白くなってきたなとワクワクした。
やっぱりいい演技するよね、カッシー。ゾクゾクした。
ゾクゾクさせて死んでいくのかね。死ぬのかな。どうも未遂に終わる気がしてならない。

そして典子とやっと本格的に接触。
典子の「救急車呼びましょうか?」の後の亮司の手の動きがかっこよくてツボだった。
亮司に少しでもやすらぎを与えてやってほしいものです、典子さん。

そういえば。今更ながら思ったのですが。
このドラマ「好きだ」「愛してる」の言葉なんて一度もないと思うんだけど(そんな次元じゃないが)それでも画面上で全て伝わってくるから凄いと改めて思った。脚本も演出も、もちろん役者さんもね。