第7話「美しき亡霊の決意」
7、8話はラストへの伏線という雰囲気。
こんな回もいいです。好きなシーンが多い今回。
まずはじめの亮司の電話。
友彦には「せめてお前には昼間の世界に戻ってほしいんだ」
雪穂には「幸せになれよ」
全ての筋書きを先を見て用意し、友彦と雪穂の行動力も計算に入れて
「そっから先の絵は自分で描けるよな?」
という亮司は幽霊になって生きていく事だけを決めたという、もはや「悲しみもつのは そう 僕の 残る僅かな強さ」ってやつですね・・・。
その後、あっというまに2年経ったわけですが、その間に亮司は松浦以上にウラに通じる男になっていた気が。でもあの偽造警察手帳はもしや古賀刑事のだったりしてね。
なあ、雪穂・・・
俺にはもう、あなたと歩ける未来なんてなかったし、
あったとしても、それはあなたにとってあまり幸せなものじゃないだろう
だから、生きていこうと思ったんだ。
ただ、あなたを見守る、幽霊のように
2年間ずっと雪穂を幽霊のように見守っていたんでしょうね。自分で偽装した死亡届を出した時も影になったけど、その頃はまだ太陽の下で歩く未来を夢みていたって解釈でいいのかな?そして太陽の下で歩く未来も夢見る事はせずに、ただ雪穂の幸せを願って見守る幽霊になったってわけですね。
屋上で遠くを見つめている亮司の絵は、幽霊っていうのをなんとも表現していて凄い。
しかしそれしかない人生というのも切ないし、誰より大事な雪穂を自分では幸せにできないっていうのも切ない。例え亮司と歩く未来が雪穂の一般的にみる幸せじゃないとしても、雪穂にとっての幸せはきっと亮司と歩く未来なのにね。しかし亮司は雪穂の幸せが免罪符だと。
「はた迷惑なピュアさだな・・・」雪穂が高宮を表現した台詞。初めて聞いた時に、はるかちゃんが風邪気味なのもあってか、「はた迷惑なピアザだな」と聞こえた。
ピアザ!?マイク・ピアザ!?とかあの何秒間でピアザはそんな純粋な男だったか思い巡らせた。「チャゲ的な悲しさ」が既に世に出ている森下脚本ではありえないとは言い切れない。はた迷惑なピアザ・・・
何年か後の亮司は、見かけには変わっていないというのに、完璧に纏うオーラが違うというか、雪穂のいったように穏かになっているし、本当に山田は凄いな。あ、久々の山田アゲアゲ(久々?)
俺には幸せにしたい人がいます。
だけど、その人が本当に幸せになってしまったら。
俺を必要とする人がこの世にいなくなってしまう。
俺の名前を呼ぶ人は、誰もいなくなってしまう。
雪穂が幸せになったら、自分を必要とする人が居なくなる。なんとも切ない・・・!
幽霊でいることの意味さえも無くしかけてきたんでしょうね。
あの屋上から永遠に二人の罪を葬る事も亮司なら一度は考えたんじゃないかと思う。いい仕上げになるものな。
あのまま雪穂が来ずに、本当に雪穂が高宮を愛していて結婚していたとしたら、亮司はずっとこの矛盾をまるごと抱えたままだったでしょう。
屋上に足をブラブラさせて遠くを見つめている幽霊を地上に雪穂が引っ張り戻して「おかえり」とは、なんとも憎い。
背負っているものは、誉められたものじゃないけど二人ともとんでもなく重いのにお互いの為にお互いを思い合ってあの笑顔を見せられるっていうのがとにかく切ない。
雪穂の思いを充分に悟った亮司が、泣きそうな笑顔をみせて「ただいま」と。
この屋上のシーンは大好きなシーンです。
笹垣が探偵も兼ねたということは・・・死亡リスト入り?死なないだろうけど殺そうという所まではいきそうだ。あと危ないのは篠塚?でしゃばりすぎ。彼は鋭すぎる、なんでなの。
司書さんはできれば辛い目に合わせたくないですな。